従来型コラゲナーゼ

従来型コラゲナーゼとは?

従来のコラゲナーゼ製剤は、細菌(ヒストリチクス菌)培養液の上澄から濃縮されています。 この手法で作成される製剤は、30種類におよぶ酵素の他、細胞片・色素・エンドトキシンを含有した不均質な混合体です。 エンドトキシンのレベルと構成の変動性が、従来のコラゲナーゼにおける欠点です。

その名前から示唆されるように、主な酵素成分はコラゲナーゼ IおよびIIです(Bond and Van Wart, 1984)。 その他に発見された主要なプロテアーゼには、中性プロテアーゼ/クロストリパイン/トリプシン/エラスターゼ/アミノペプチダーゼが挙げられます。

コラゲナーゼ製剤から分離されている非タンパク質分解酵素には、ガラクトシダーゼ/アセチルグルコサミニダーゼ/フコシダーゼ/ホスホリパーゼ/ノイラミニダーゼ/ヒアルロニダーゼがあります。



コラゲナーゼ

コラゲナーゼは、コラーゲンをより小さなペプチド断片に切断する金属エンドプロテアーゼであり、安定化と活性化のためにCa2+を必要とする亜鉛を含有した酵素です。 それゆえに、二価陽イオン(EDTA, EGTA)のキレート剤が、コラゲナーゼ活性を抑制します。 コラーゲン分解因子を精製するあらゆる試みで、コラゲナーゼ酵素型の不均一性が示されています(表1)。 未精製のコラゲナーゼ試料には、6種類もの亜種が存在します。 これらの結果から、全ての精製コラゲナーゼ分画は、その基質特異性に基づいて特徴づけられいます。
BondとVan Wartによる論文では、基質特異性に基づいた2クラスの酵素活性が記述されています。 クラス I コラゲナーゼは高分子量のコラーゲンに対して、クラス II コラゲナーゼは低分子量のコラーゲン断片に対して、それぞれ高い活性を示しています。 これらの特徴的な活性は、組織の分散において理想的であり、天然コラーゲンに対して相乗的に作用することが報告されています(Kono, 1968)。


分離方法

コラゲナーゼ型

構成

執筆者
DEAE-Cellulose

3

A, B, C

Grant, 1959
DEAE- Sephadex

3

I, II, III

Mandl, 1964
DEAE-Cellulose

2

I, II

Yoshida, 1965
SE-Cellulose
DEAE-Cellulose

3

A-a, B-a, B-b

Kono, 1968
DEAE-Cellulose
DEAE-Cellulose

2
2

A, B
A, B

Seifter, 1970
Takahashi, 1972
DEAE-Cellulose
IEF

4

I, II, IIIa, IIIb

Lwebuga-Mukasa, 1976
SP_Sephadex
DEAE-Cellulose
Sephacryl s-200

2

  Oppenheim, 1978
DEAE-Cellulose
IEF
Collagen-Sepharose

3

C1, C2, C3

Sugasawra, 1984
Hydroxyapatite
Sephacryl S-200
L-Arg-Sepharose
Red Dye Ligand
DEAE-Cellulose
SP-Sephadex

6

Class I & II

Bond, 1984
DEAE-Sephadex A50
Preparative PAGE

2
6

CGN-A, CGN-B, 1 - 6

Hefley, 1987
Table 1: クロストリジウム由来コラゲナーゼの不均質性に関する文献
未精製コラゲナーゼ製剤のクロマトグラフィー分画は、コラーゲン分解活性を有する多数の酵素成分を同定するという結果に至っています。 コラゲナーゼ分解活性は、ロイシン残基とグリシン残基の間の合成基質であるPZ-Pro-Leu-Gly-Pro-D- Argの酵素的切断により確認されます。 その結果得られる親油性のPZ-Pro-Leu断片は溶媒抽出により分離され、320 nmで吸光度を増加させることにより定量化されています(Wünsch, 1963)。 

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