分離されたホスファターゼの阻害
- ホスファターゼはあらゆる組織に遍在します。種や細胞、器官、細胞の状態に応じて、様々なホスファターゼの種類や量は顕著に変動します。
それぞれのホスファターゼのクラスは種により様々な基質特異性を示します。数種類のホスファターゼを分離し、阻害の範囲を検討するために試験しました(表1)。
| ホスファターゼ |
ホスファターゼ活性(U/10 ml) |
% Inhibition |
| 仔牛小腸アルカリホスファターゼ |
140 |
98.4% |
| ポテト酸性ホスファターゼ |
2 |
93.7% |
| ヒト酸性ホスファターゼ |
640 |
99.5% |
| ウサギ PP1 |
200 |
98.6% |
| ヒト PP2A |
500 |
94.4% |
| ヒト PTP |
500 |
96.7% |
| 表1:遊離のリン酸を検出するマラカイトグリーンアッセイを用いて、単離したホスファターゼへのカクテル錠の阻害能(15分インキュベーション後)を測定。各アッセイは1倍濃度のインヒビター溶液で行いました(10 ml当り1錠)。 |
哺乳細胞におけるホスファターゼの阻害
- PhosSTOPはA431細胞(ヒトがん細胞株)のライセートにおいて、競合製品と比べ最高の阻害効率を示しました。
A431細胞を、コンプリートライシス-Mキット (Cat. No. 04 719 956 001) のLysis-M 試薬を用いて、使用説明書にしたがって溶解しました。ライセートを使用説明書に従いPhosSTOPまたは、他社のホスファターゼインヒビターカクテルで処理し、各種のホスファターゼの活性を測定しました。
各ホスファターゼアッセイのために、サンプルにリン酸化ペプチドを添加し、遊離されたリン酸をマラカイトグリーンアッセイで検出しました。図示された%は、阻害効率です。各アッセイにおけるインヒビター溶液の最終濃度は1倍でした。
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図1:A341 ヒトがん細胞株のライセートにおけるホスファターゼ活性の阻害
S1 と S2 = 競合Sのホスファターゼインヒビターカクテル1と2
C4 = 競合Cのホスファターゼインヒビターカクテル4
AP = アルカリホスファターゼ
SP = 酸性ホスファターゼ
PTP = チロシンプロテイン ホスファターゼ
PP1,PP2AとPP2B = セリン/スレオニン ホスファターゼ
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昆虫細胞におけるホスファターゼの阻害
- ウェスタンブロット解析により、タンパク質は脱リン酸化に対して、効果的に保護されていることがわかります。昆虫細胞ライセートの、PhosSTOPでの処理または、未処理とインキュベート時間が図に示されています。
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図2:昆虫細胞のライセートの抗ホスフォセリン抗体を用いたウェスタンブロット
レーン1 - 3:PhosSTOPを添加せずに、15〜25℃で0, 3, 24時間インキュベート
レーン4 - 6:PhosSTOPを添加して、15〜25℃で0, 3, 24時間インキュベート
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- PhosSTOPはSF9昆虫細胞のライセートにおいて、競合製品と比べ最高の阻害効率を示しました。
昆虫細胞を、コンプリートライシス-Mキット (Cat. No. 04 719 956 001) のLysis-M 試薬を用いて、使用説明書にしたがって溶解しました。ライセートを使用説明書に従いPhosSTOPまたは、他社のホスファターゼインヒビターカクテルで処理し、各種のホスファターゼの活性を測定しました。
各ホスファターゼアッセイのために、サンプルにリン酸化ペプチドを添加し、遊離されたリン酸をマラカイトグリーンアッセイで検出しました。図示された%は、阻害効率です。各アッセイにおけるインヒビター溶液の最終濃度は1倍でした。
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図3:SF9昆虫細胞のライセートにおけるホスファターゼ活性の阻害
S1 と S2 = 競合Sのホスファターゼインヒビターカクテル1と2
AP = アルカリホスファターゼ
SP = 酸性ホスファターゼ
PTP = チロシンプロテイン ホスファターゼ
PP1, PP2AとPP2B = セリン/スレオニン ホスファターゼ
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植物細胞におけるホスファターゼの阻害
- PhosSTOPはトウモロコシ細胞のライセートにおいて、競合製品と比べ最高の阻害効率を示しました。
トウモロコシ細胞 (Zea mays) を、P-Per Plant Protein Extraction Kit (Pierce, Cat. No. 89803) を用いて、その使用説明書にしたがって溶解しました。ライセートを使用説明書に従いPhosSTOPまたは、他社のホスファターゼインヒビターカクテルで処理し、各種のホスファターゼの活性を測定しました。
各ホスファターゼアッセイのために、サンプルにリン酸化ペプチドを添加し、遊離されたリン酸をマラカイトグリーンアッセイで検出しました。図示された%は、阻害効率です。各アッセイにおけるインヒビター溶液の最終濃度は1倍でした。
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図4:トウモロコシ細胞のライセートにおけるホスファターゼ活性の阻害
S1 と S2 = 競合Sのホスファターゼインヒビターカクテル1と2
C4 = 競合Cのホスファターゼインヒビターカクテル4
AP = アルカリホスファターゼ
SP = 酸性ホスファターゼ
PTP = チロシンプロテイン ホスファターゼ
PP1, PP2AとPP2B = セリン/スレオニン ホスファターゼ
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PhosSTOPはタバコ細胞のライセートにおいて、競合製品と比べ最高の阻害効率を示しました。
タバコ細胞 (Nicotiana x sanderae) を、P-Per Plant Protein Extraction Kit (Pierce, Cat. No. 89803) を用いて、その使用説明書にしたがって溶解しました。ライセートを使用説明書に従いPhosSTOPまたは、他社のホスファターゼインヒビターカクテルで処理し、各種のホスファターゼの活性を測定しました。
各ホスファターゼアッセイのために、サンプルにリン酸化ペプチドを添加し、遊離されたリン酸をマラカイトグリーンアッセイで検出しました。図示された%は、阻害効率です。各アッセイにおけるインヒビター溶液の最終濃度は1倍でした。
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図5:タバコ細胞のライセートにおけるホスファターゼ活性の阻害
S1 と S2 = 競合Sのホスファターゼインヒビターカクテル1と2
C4 =競合Cのホスファターゼインヒビターカクテル4
AP = アルカリホスファターゼ
SP = 酸性ホスファターゼ
PTP = チロシンプロテイン ホスファターゼ
PP1, PP2AとPP2B = セリン/スレオニン ホスファターゼ
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組織切片におけるホスファターゼの阻害
- PhosSTOPは、フォルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織切片で、脱リン酸化を防ぐためにも使用できます。
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| A:PhosSTOP 有り |
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B:PhosSTOP 無し |
図6:フォルマリン固定パラフィン包埋 ヒト卵巣ガン組織でのタンパク質のリン酸化状態の保護
4%平衡化フォルマリン溶液で固定化した後、p44/42 MAPK抗体(Cell Signalling)を使用して、ヒト卵巣がん組織のpERKを検出 |
さらに、他の非リン酸化マーカーは、PhosSTOPを加えたフォルマリン固定組織切片と、加えていないもので、同じようにうまく検出できることが確認されました。
プロテインアッセイ
- PhosSTOPインヒビターのプロテインアッセイへの影響について評価しました。インヒビターはBCA (図3参照)やブラッドフォードプロテインアッセイで、ほとんど影響が見られませんでした。
しかし、協同的な干渉(錠剤と特定のバッファーのコンポーネントとの)が起こらないことを保証するために、コントロール実験を実施することをおすすめします。
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| 図7:PhosSTOPを加えた場合と、加えない場合で、ウシ血清アルブミン(BSA)タンパク質の濃度をBCAアッセイ(Pierce)を用いて測定 |
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