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Michael Walter* and Peter Bauer
Department of Medical Genetics, University of Tübingen, Tübingen, Germany
| 製品名 | 製品番号 | 包装単位 | 希望価格 |
|---|---|---|---|
| LightCycler® 480 Multiple Plate Analysis ソフトウェア | 5075122 | 1ソフトウェア | \670,000 |
リアルタイムPCRは、様々な生理学的状態におけるmRNAの発現レベルを比較または、解析するための標準的な分子生物学研究の手法となりました。ま た、多数のサンプルにおいて、限定された数の一塩基多型(SNPs)をPCR後のステップを実施することなく、迅速かつ正確に、タイプ分けできる優れた手 法です。
リアルタイムPCRは、ゲノム全体から得られた遺伝子発現やジェノタイピングの研究の結果(例:マイクロアレイで得られたデータなど)を確認するためにしばしば用いられており、近年そのような広範な研究が明らかに増加してきています。
しかしながら、これまでのところ、リアルタイムPCRに付随しているソフトウェアは、主に生データの解釈に注力しており、たいてい単一のPCRのラン結 果をサポートしているだけでした。通常、スプレッドシートや、その他のサードパーティーのソフトウェアで、すべてのデータを組み合わせるためには、時間を 要する、データのエクスポートとインポート、あるいは、コピーペースト操作が、複数回必要です。
これは、データを安全かつ正確に取り扱うには、間違いを引き起こしやすく、リスクを伴うプロセスです。それゆえ、ソフトウェアツールには、広範な研究の統計的解析や、調査を、加速させ、改善させることが必要とされます。
この新しいソフトウェアは、LightCycler® 480機器の、複数回のランから得られた膨大なデータの生成を、大幅に改善し、加速します。本稿では、医学研究における、遺伝子発現や、SNP geno/haplotyping の研究での、本ソフトウェアの使用について、紹介します。
まず、LightCycler® 480機器を用いて遺伝子発現解析とジェノタイピング実験を行い、LightCycler® 480 Software 1.5の、それぞれのモジュールを用いて解析しました。
LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアを用いた解析が出来るように、ファイルやサンプル情報は、適切に編集されました(サンプルの名前や、サンプルタイプなど)。解析されたデータを含む個別の実験結果は、LightCycler® 480データベースから(個別に、あるいは、一度にバッチ処理で)ixoファイルとしてエクスポートされ、LightCycler® 480 Multiple Plate Analysis ソフトウェアにインポートしました。本ソフトウェアは、LightCycler® 480 システムによってサポートされる、すべてのリアルタイムPCRアプリケーションのワークフロー(絶対定量、相対定量、geno/haplotyping、ジーンスキャニング)に対応します(図1)。
ワークフローの最初のステップとして、"Study"を作成し、インポートされた ixoファイルをその"Study"に割りつけます。後のデータ解析のために、"Study"に関連付けできる研究対象のプロパティを、異なった valueを用いて定義することが可能です(以下のケーススタディを例として参照)。各サンプルには、それぞれのプロパティに対応するvalueを割り付 けることができます。最終的には、ワークフローと、対応するデータフォーマットを選択する"Study" に割り付けられる ixoファイルごとに、希望する解析モジュールが選択され、新しいanalysis が作成されます。関連するすべての情報を保持している一つのファイル(xls)が作成され、自動的に開かれます。複数回にわたるコピーペースト操作は不要 で、コピーから生じる間違いも排除できます。さらに、いくつかのマクロにより、簡単にデータの解析が実施できます。
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図1:LightCycler® 480 Multiple Plate データ解析ワークフロー
最初のアプローチとして、我々は、2つの常染色体優性の神経変性疾患である、脊髄小脳失調症 1 と 3 型 (SCA 1 と 3)が、進行中であることが予測される16種類のmRNA転写産物の発現を調べました[1, 2]。これらの転写産物は、以前に行ったマイクロアレイ実験に基づいて選択されていました。16種類のmRNAターゲットに対する、リアルタイムPCR アッセイは、Universal ProbeLibraryを用いてデザインされ、27人の患者のサンプルが解析されました。標準化のために3種類のリファレンス遺伝子も、解析に含まれて いました[1]。
我々の研究を実施するにあたり、疾患のステージに応じて、サンプルは、"mild"、"moderate"、"severe"にグループ分けされまし た。このように、我々は、2つのプロパティ(疾患とステージ)と、それぞれに対して、2つ、及び3つのValueを設定しました。 ワークフローとして"RelQuant Summary" が選択され、analyisisとしてnormalized ratiosが選択されました。
LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアで作成された xlsファイルにおいて、Summaryワークシートは、一つの表で、すべてのアッセイとサンプルについて、プロパティとともにnormalized ratioと、標準偏差(SD)を提供します。
それぞれのターゲットアッセイを、調査および可視化するための、いくつかのオプションが存在します。例えば、すべてのアッセイの分布は、箱髭図で表示さ れます。図表は、あらゆるプロパティとvalueの組み合わせについて、フィルターをかけることができます。つまり、疾患のタイプや、ステージについて、 簡単に、生物学的なレプリケートにおけるratioの範囲と、変動の調査を実施することができます(図2 a, b)。
リアルタイム実験での最も一般的な疑問は、ある転写産物の発現が、2つ、あるいはそれ以上の状態で異なっているかどうかです。このような疑問は、 criteria comparisonワークシートで対応できます。(図2 c, d): 各アッセイに対して選択されたプロパティの各valueについて、ratioの平均に加えて、標準偏差(SD)が計算され、表形式で表示されます。これら の値は、結果を棒グラフで表示するのに用いられます。もし、一つ以上のプロパティがデータに割り付けられている場合は、下位の各々のプロパティに対して別 々に結果を表示できるように、追加でフィルターを用いることができます(図2 c, d)。観察された違いが単なる偶然によるものかどうかを確認するために、criteria comparisonでのフィルターの組み合わせに基づいて、両側Student'sのt検定が、各々のvalueの組み合わせについて実施されます。こ れにより、16種類の転写産物のうち、12種類について、マイクロアレイで観察された結果との明確な違いを、直接確認することが出来ました(データ未掲 載)。より複雑な統計的解析のために、計算された平均と標準偏差、あるいはnormalized ratioを含む summary tableは、簡単にエクスポートでき、より特化したソフトウェアに転送することも可能です。
LightCycler® 480 Multiple Plate Analysis ソフトウェアには遺伝的変異研究のための、haplotype と genotype の計算を実施する機能が含まれています。これらにより、LightCycler® 480 ソフトウェアを用いて得られた結果に基づいた、個々の、あるいは組み合わされたSNPsの頻度と分布に対して、迅速なアクセスが可能です。これらの要素の 有用性を試すために、ヒトの喫煙習慣に関連した広範な研究の一部として、我々は HybProbeを使用して、488人のドーパミンD3受容体遺伝子(DRD3)における、5つの隣接した tag-SNPs について、 ジェノタイピングを実施しました [3, 4]。すべてのジェノタイプは、標準的な状態で、LightCycler® 480 Genotypingソフトウェアモジュールを用いて判定されました。遺伝子発現のStudyと同様に(上記参照)、LightCycler® 480の結果ファイルが、LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアへ転送されました。インポートツールでのpreference tabにより、各サンプルへの既知のプロパティ(例 : 喫煙強度)の割付が可能でした。LightCycler® 480ソフトウェアでの解析において、明確にユニークなサンプル名が使用されたときは、Multiple Plate Analysisソフトウェアは自動的に、すべてのサンプルを一つのグループに割り付けました。ソフトウェアは、アレル頻度やジェノタイピングの数などの 解析データを導き出し、それらを全データセットについて、まとめたスプレッドシートとして提供しました。このスプレッドシートでは、各々のサンプルについ て、表現型、ジェノタイプとハプロタイプのデータを要約しました。データの偶発性を確認するために、シンプルな色分けが適用され、ハーディー・ワインバー グ平衡条件を満たしているかどうか自動的に確認されました(データ未掲載)。これにより、選択されたサンプル群に選択バイアスがかかっていないか、また、 ジェノタイピングが正しく実施されたかどうか、結論づけることができました。この解析結果の表に加えて、本ソフトウェアは、JMPやSPSSのような、よ り特化した統計解析ソフトウェアツールへの、迅速なデータのエキスポートに対するオプションも提供しました。
これらの関連するクオリティーコントロールの要素をサポートすることで、LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアは、我々の研究に対して、正確で、納得のいくジェノタイピングやハプロタイピングのデータを提供しました。ハプロタイピングに対する実証例として、我々は、DRD3ハプロタイプの数が喫煙強度に相関していることを、直接結論づけました(図3)。
通常、ハプロタイピングを含め、このような構造化されたデータセットの解析には数時間がかかります。LightCycler® 480 Multiple Plate Analysis ソフトウェアツールにより、データの解析と結果の基本的な可視化が、1時間以内で実施できました。
広範なリアルタイムPCR研究を集めた解析は、複数回にわたる、間違いを起こしやすく時間を要する、サードパーティーのアプリケーションへのエクスポートとインポート、あるいはコピーペースト操作の必要性が、妨げとなっていました。これに対して、LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアでは、単一実験データのレベルだけでなくメタデータレベルの広範囲に及ぶデータクオリティーコントロールが、高品質な結果を 保証するために実施されます。それにより、データの消失や誤った割り付けのリスクを回避し、有意義な研究結果に簡単にアクセスできる、効率的で簡単に使用 できるツールボックスを研究者に提供します。
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図2:LightCycler® 480 Multiple Plate Analysisソフトウェアを用いたCriteria comparison。
(a, b)16種類のターゲットアッセイで解析された "mild"と"severe"のステージにおけるnormalized ratioの箱髭図(a: mild, b: severe)。水平のバーは中央値を示し、箱は四分位数範囲を示し、ひげは、全データの最小値と最大値を描写しています。
(c, d)選択されたステージのプロパティにおける、全データの平均のratioと標準偏差。二つの異なる疾患に対して、追加的なフィルタリングが適用されています(c: SCA1, d: SCA 3)。
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図3:プロパティの比較:喫煙強度。
DRD3遺伝子における隣接する2つのSNPsがジェノタイプされハプロタイプを導き出すために、LightCycler® 480 Multiple Plate Analysis ソフトウェアツールにインポートされました。ハプロタイプA-C は、"moderate"と"severe" の喫煙者において、明らかに多く現れており、一方ハプロタイプG-Cはこれらのグループにおいては稀でした。
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