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Ming Jiang, Tamara Gruener, and Michael Howell
High Throughput Screening Laboratory, Cancer Research UK, London Research Institute, London, UK
RNA干渉(RNAi)研究は、組織的なゲノムワイドのRNAiスクリーニングの実行を可能とする、ショウジョウバエやマウス、ヒトのゲノム配列にコー ドされた遺伝子の機能解析において強力なツールです。ハイスループットのRNAiスクリーニングに成功するためには、効率的で再現性が高く、最小の毒性で の、細胞への生物的分子(siRNA、shRNA、dsRNA)の導入が必要となります。ショウジョウバエのS2R+細胞は特別なトランスフェクション試 薬を必要とせずにdsRNAを取り込めるため、ほ乳細胞に対して大きな優位性を持ちます。しかしながら、ショウジョウバエS2R+細胞へのレポーターコン ストラクトの安定的な組み換えは困難で、研究者は相対的に低い効率での一過性のトランスフェクションを行ってきました。
ショウジョウバエのS2R+細胞でのハイスループットなRNAiスクリーニングキャンペーンの一部として、効率的で再現性が高く、最小の毒性および生物 的副次効果を示す、一連のトランスフェクション試薬を評価しました。ハイスループットRNAiスクリーニングのための至適条件下で、FuGENE® HDを使用したGFPレポータープラスミドのS2R+細胞のトランスフェクションは我々のすべての基準を満たしました。
ショウジョウバエS2R+細胞はインディアナ大学ショウジョウバエゲノムリソースセンターより獲得しました。S2R+細胞は24℃、10%の熱非動化ウ シ胎児血清(Invitrogen)を含むDrosophila Schneider培地(Invitrogen)で培養しました。
トランスフェクションはFalcon Optilux 96ウェルプレート(BD 353948)中で行いました。プラスミドDNA(pAWG中のGFP発現コンストラクト)とトランスフェクション試薬は、別個にSchneider培地 で希釈し、混合(1:1の容量比)の後、DNA/試薬コンプレックスを形成させるために、室温で15分間インキュベートしました。S2R+細胞を採取し、 Schneider培地中で希釈し、8:1:1の容量比でDNA/試薬コンプレックスと混合しました(典型的にはウェル当り100μl中に50,000個 の細胞+100 ng DNA+0.5μl試薬を含む)。この混合液を96ウェルプレートに加えました。
トランスフェクションの48時間後に、細胞をPBSで1回洗浄し、100μlの4%フォルムアルデヒドで室温15分間で固定しました。PBSで3回洗浄 (各5分間)し、DAPI(終濃度1μg/ml)で染色しました。画像はCellomics ArrayScan VTiで捕捉し、Molecular Translocation BioApplicationを用いてトランスフェクション効率(GFP発現細胞のパーセンテージ)を定量し、細胞密度(フィールド当りの核の数)を推定 しました。
ゲノムワイドのRNAiスクリーニングの能率的で効率的なプロトコールを開発するためには、数百以上の96あるいは384ウェルプレートでの操作を実行 する必要のあるアッセイの、数々のステップの至適化のバランスが必要です。結果として、我々は、細胞とプラスミド/試薬コンプレックスを溶液中で混合し、 96ウェルプレートの個々のウェルに直接播種する、リバーストランスフェクション法を採用しました。最初にこのプロトコールを使用して市販の23種類のト ランスフェクション試薬を試験(データ未掲載)し、更なる分析のために7種類の試薬を選択しました。各試薬に対して、DNAと試薬濃度の範囲を超えてトラ ンスフェクション効率を分析しました。FuGENE® HD試薬が最も頑健で、許容できるトランスフェクション効率がある試薬濃度で得られ(図1a)、ルーチン的にGFPレポーターで15%以上のトランスフェクション細胞が得られることが見いだされました(図1b)。次に、FuGENE® HD、試薬C、試薬Gの3種類のトランスフェクション試薬が、96ウェルフォーマットでのトランスフェクション効率における細胞密度の効果が分析されました(図2a、b)。再び、FuGENE® HDは2種類の細胞密度において最も高いトランスフェクション効率を見せました。トランスフェクション後の細胞密度(図2c)と細胞の形態(データ未掲載)から判断して、FuGENE® HDが他の試薬に比べ最も毒性が少ないことも観察されました。96ウェルプレートフォーマットでのショウジョウバエS2R+細胞のトランスフェクションの至適条件は、ウェル中100μlの容量において100 ng DNA + 0.4μl FuGENE® HD + 50,000個の細胞でした。GFPの最大発現はトランスフェクションの48時間後に観察されました。
我々は様々なアッセイシナリオにおいて、様々なレポーターコンストラクトでも作動するプロトコールを確立しました。それ以上に、これはS2R+細胞株に よるRNAiの取り込みに干渉しませんでした。我々は最近、ゲノムワイドのRNAiスクリーニングに充分な、巨大なバッチスケールのトランスフェクション を遂行するために、このプロトコールをスケールアップしました。
FuGENE® HDは多目的で効率的なトランスフェクション試薬です。ここでは、ショウジョウバエS2R+細胞でのハイスループットRNAiスクリーニングにこの試薬が適していることを示しました。
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図1:ショウジョウバエS2R+細胞のGFPトランスフェクションにおけるFuGENE® HDトランスフェクション試薬と他の市販のトランスフェクション試薬の比較。
(a)0μl~0.8μlの表示の様々な量のトランスフェクション試薬を使用して、100 ng DNAでS2R+細胞をトランスフェクションしました。至適な試薬濃度はウェル当り0.4μlと0.5μlです。
(b)10 ng~100 ngの様々な量のDNAを用いて、7種類のトランスフェクション試薬でS2R+細胞をトランスフェクションしました。至適なDNA濃度は100 ngです。
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図2:S2R+のトランスフェクションでの細胞数の至適化。
ウェル当り50,000個と30,000個の2種類の細胞密度で、S2R+細胞を0.4μlのトランスフェクション試薬と100 ngのDNAでトランスフェクションしました。
(a)様々なトランスフェクションでのGFP発現。
(b)トランスフェクション後の細胞密度を反映するフィールド当りの核の数は 、Molecular Translocation BioApplicationを用いて測定しました。
(c)DAPI染色の核(左パネル)とGFP発現細胞(右パネル)の画像。
BIOCHEMICA2008 NUMBER4 (No113)
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