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国立感染症研究所エイズ研究センター第2室
坂本優子、竹川奈穂、巽正志
一般にHIV-1 のゲノム構造とその病原性相関解析においては、感染性分子クローンをTransfectionすることにより既知のゲノム構造を持つ感染性ウィルスを回収 して感染実験をするのは汎用される手法である。この折り、少量の感染性分子クローンで、より高い感染価のウィルス液が得られれば実験サイズを効率化するの には望ましい。
今回、Roche 社の高効率Transfection試薬であるFuGENE 6 と新製品FuGENE HDのウィルス回収を指標としたTransfection効率を比較したので報告する。
それぞれの試薬のプロトコールで推奨している細胞濃度に合わせて293T細胞を6ウェルプレートに前日5%FCS-DMEM で播き込み、感染性分子クローン2μgをそれぞれのプロトコールに従い調整した後、Dropwiseに添加した。48時間培養後、上澄を回収しフィルター 濾過後、前もって準備したHIV-1 感染価測定細胞MAGIC-5Aに段階希釈後接種後48時間培養した。固定後X-Galで染色し、核が青染した感染細胞を計数することにより Transfection培養上澄中の感染性ウィルス量を測定した。
今回ウィルス回収率を比較した感染性分子クローンは当室で樹立したHIV-1 subtype Aのp92RW008-4 とp92RW008-16,およびsubtype CのpIndie-C1である。各々のクローンをFuGENE 6 とFuGENE HDで293 T細胞へTransfectionし、2日間培養後の上澄に回収されたウィルス液の感染価を表に示した。FuGENE 6は今迄当研究室では、その簡便さと高効率からウィルス回収に用いてきたが、FuGENE HDはFuGENE 6と比較しておよそ5倍の感染性ウィルスを産生することが示された。そのウィルス量の多さは、HIV-1感染価測定細胞MAGIC-5A細胞による感染価 測定で、同じ希釈の測定点での陽性細胞数が一見して判別しえた。
FuGENE HD はFuGENE 6より5倍ほどの効率でHIV-1感染性分子クローンによる感染性ウィルスの収量を高めることが示された。
| 感染性分子クローン | Transfection 試薬 | 感染価(x 106 BFU/ml) |
|---|---|---|
| p92RW008-4 | FuGENE 6 | 1 |
| FuGENE HD | 4.3 | |
| p92RW008-16 | FuGENE 6 | 1.8 |
| FuGENE HD | 9.7 | |
| pIndie-C1 | FuGENE 6 | 3.2 |
| FuGENE HD | 14.2 |
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| pIndei-C1 FuGENE 6 でTransfection x81 希釈ウィルス液50 μl 接種MAGIC-5A 細胞 | pIndei-C1 FuGENE HD でTransfection x81 希釈ウィルス液50 μl 接種MAGIC-5A 細胞 |
BIOCHEMICA2006NUMBER2(No103)
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