学術的なご相談、資料請求、機器サポートなど、お客様のさまざまなニーズに対応します。
遺伝子発現のプロファイリングの使用、多くの遺伝子のmRNA転写レベルを同時並行的に測定する事は、この数年で急激に成長しました。ハイブリダイゼー ションとイメージングのための実際のマイクロアレイと機器以外にも、ターゲットの調製は遺伝子発現プロファイリングの信頼性と感度における主要な重要点で す。開始材料の量と大きく相関する数種類のターゲット調製戦略が最近開発され、入手可能となりました。
特に、医学研究アプリケーションにおいて、サンプル試料はしばしば量が限られるため、ターゲットの増幅は必須です。数μgのトータルRNAから出発し、 標識ターゲットを調製するためにT7 RNAポリメラーゼを利用する直鎖的増幅は、最初にvan GelderとEberwineにより記述されましたが、現在ではスタンダードな方法になっています(図1a)。このプロトコールは、第一及び第二鎖の cDNA合成の後に、T7 RNAポリメラーゼを使用してcRNAをin vitro 転写します。第一鎖cDNA合成には、T7プロモー ターシークェンスに連結したoligo(dT)プライマーを使用します。次のステップで、このT7リンカーがT7 RNAポリメラーゼでの、テンプレートの直鎖的増幅と標識ヌクレオチドの取込みを可能にし、一本鎖の標識cRNAが作成されます。この完全なターゲット調 製ワークフローは、ターゲットの品質と完全性を測定するための複数の酵素的ステップより構成されます。
T7 RNAポリメラーゼに基づくターゲット合成法を検証するために、ロシュ・ダイアグノスティックス(RAS)のマイクロアレイRNAターゲット合成キット (T7)と他社(A)のキットを、3種類のヒト急性骨髄性白血病(AML)と1種類の慢性リンパ球白血病(CLL)の研究サンプルを使用して、テストしま した(図1b)。
| RNAの分離 | トータルRNA | トータルRNA |
| ↓ | ↓ | |
| cDNA合成 | マイクロアレイcDNA合成キット | |
| ds cDNA | ds cDNA | |
| cDNAの精製 |
マイクロアレイ ターゲット精製キット |
A社に従った ds cDNAの精製 |
| 精製ds cDNA | 精製ds cDNA | |
| cRNA in vitro転写と標識 |
マイクロアレイRNA ターゲット合成キット(T7) ビオチン - UTPによる標識 |
A社のキットを使用しての T7 in vitro 転写と ビオチン - UTPと CTPの標識 |
| 標識cRNA | 標識cRNA | |
| cRNA精製 |
マイクロアレイ ターゲット精製キット |
A社に従った 標識cRNAの精製 |
| 精製標識cRNA | 精製標識cRNA | |
| アレイハイブリダイゼーション |
HG - U113A Gene Chipアレイとの ハイブリダイゼーション |
HG - U113A Gene Chipアレイとの ハイブリダイゼーション |
図1:a)Eberwine法に従ったcRNA増幅の一般的なワークフロー;b) 検証実験のセットアップ。
cDNA 合成は、ロシュ・ダイアグノスティックスのマイクロアレイcDNA合成キットと各5μgのトータルRNAを使用して、すべてのサンプル(2 x 3種のヒト急性骨髄性白血病[AML]サブタイプ、2 x 1種類の慢性リンパ球白血病[CLL])で独立して行われた。得られたds cDNAは、マイクロアレイターゲット精製キット及び、A社の推奨する方法に従って精製された。その次のcRNA in vitro 転写 /ビオチン - UTP標識と精製は、1グループのサンプルでは、マイクロアレイRNAターゲット合成キット(T7)とマイクロアレイターゲット精製キットで行った。他の グループでは、A社のキットを使用して、ビオチン - UTPとビオチン - CTP標識cRNAを作成した;次のcRNA精製はA社の推奨する方法に従って行った。10μgの標識cRNAを、アフィメトリックスのHG - U113A GeneChipアレイとハイブリダイズした。
最初に、RASのマイクロアレイcDNA合成キットで5μgのトータルRNAを二本鎖(ds)DNAに変換しました(8回の反応)。ds cDNAサンプルの1つのグループをRAS マイクロアレイターゲット精製キットで精製し、T7 RNAポリメラーゼで増幅し、RAS マイクロアレイRNAターゲット合成キット(T7)を使用して、ビオチン - UTPで標識しました。そして、標識cRNAをRASマイクロアレイターゲット精製キットで精製しました。もう一方のサンプルグループのds cDNAは、A社のプロトコールに従い精製した後、A社のキットでin vitro 転写とビオチン- UTPとビオチン- CTP標識を行いました。標識cRNAの精製は、A社の推奨に従い行いました。すべてのサンプルにおいて、10μgの標識cRNAをHG - U113A GeneChipアレイとハイブリダイズしました。
T7増幅の性能を推定するために、ビオチン標識cRNAの収量とHG - U113A GeneChipアレイから得られたハイブリダイゼーション結果を解析しました(表1)。
表1:HG - U113A GeneChipアレイと標識cRNAのハイブリダイゼーションから得られた発現アレイデータの比較。標識cRNAは、RASマイクロアレイキットとビオチン - UTP、あるいはT7 in vitro 転写/ビオチン - UTPとビオチン - CTP標識とA社の推奨するcRNA精製法を使用して様々な白血病サンプルから作成された。
|
マイクロアレイキット (反応液20μl、2時間) |
A社の推奨する方法 (反応液40μl、4時間) |
|||||
|---|---|---|---|---|---|---|
|
cRNA収量 (μg) |
GAPDH 3’- 5比 |
判定(%) |
cRNA収量 (μg) |
GAPDH 3’- 5比 |
判定(%) | |
| AML 1 | 40 | 1.5 | 49.2 | 44 | 2.8 | 46.5 |
| AML 2 | 43 | 1.2 | 53.6 | 50 | 1.4 | 48.5 |
| AML 3 | 43 | 3.7 | 39.3 | 46 | 4.5 | 35.5 |
| CLL | 39 | 2.2 | 48.7 | 30 | 3.0 | 43.2 |
標識cRNAの収量は、4種類のサンプルの内3つにおいて、RASマイクロアレイキットの方がわずかに低下しました。しかしながら、反応液量(20μl vs. 40μl)と反応時間(2時間 vs. 4時間)は、RASマイクロアレイRNAターゲット合成キット(T7)は、A社のアプローチに比べ、両方とも半分に減少しており、キットの高い効率と速い 操作法を示しています。それに加え、RASマイクロアレイターゲット精製キットは、EberwineのプロトコールにおけるcDNA/cRNA精製ステッ プを単純化しています。
HG - U113A GeneChipアレイから得られたハイブリダイゼーションデータは、RASマイクロアレイRNAターゲット合成キット(T7)で作成された標識cRNA において、より高い判定を示しており、より高い感度を表しています。キットのプロトコールは、たった1種類の標識ヌクレオチド(ビオチン- UTP)を取込ませるように、経済的に至適化され我々の結果は、更なる標識ヌクレオチドの添加は、これ以上の感度の改善をもたらさない事を示唆していま す。
さらに、グリセロアルデヒド- 3 -リン酸脱水素酵素(GAPDH)の3’- 5’レシオは、これらターゲットの低い比率を表し、直鎖的増幅と標識にRASマイクロアレイRNAターゲット合成キット(T7)を使用した時、完全長 cRNAターゲットのより多い収量と完全性が達成された事を示唆しています。
RASマイクロアレイターゲットの使用は、標識ターゲットcRNAの更なる完全性と結果となり、より効率的なターゲット調製法である事を示しています。
| 製品名 | 製品番号 | 包装単位 | 希望価格 |
|---|---|---|---|
| マイクロアレイキットはEberwine法を完全にサポートしています: | |||
|
マイクロアレイcDNA 合成キット |
3315622 | 25回反応 | ←製品番号をクリック |
|
マイクロアレイRNAターゲット 合成キット(T7) |
3266877 | 25回反応 | ←製品番号をクリック |
|
マイクロアレイターゲット 精製キット |
3266885 | 50回精製 | ←製品番号をクリック |
| サンプル試料が限られる(微少生検やマイクロダイセクションされた組織サンプルなど)場合、マイクロアレイ ターゲット増幅キットにより、50 ngのトータルRNAから、ds cDNAが合成できます。 | |||
|
マイクロアレイ ターゲット 増幅キット |
3310191 | 10回反応 | ←製品番号をクリック |
BIOCHEMICA2003NUMBER4(No93)
当社のカタログに掲載する製品は、ライフサイエンス分野の研究のみを目的としています。特に明記のない限り、診断用途目的には使用できません。カスタムバイオテック製品は、特に明記のない限り工業原料用のみを目的としています。
本ウェブサイトでは、幅広い利用者を対象とした製品情報を掲載しています。お住まいの国では利用できない製品、もしくは認可を受けていない製品の詳細情報が掲載されている場合もあります。それぞれの居住国における正当な法的手続や規制、登録、慣習法を満たしていない可能性のある情報の閲覧に関しては、当社は一切の責任を負いません。
〒105-0014 東京都港区芝2-6-1