DIG標識RNAプローブを用いてのRNaseプロテクションアッセイ(RPA)

DIG コーナー

はじめに

リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ(RPA)は、mRNA種の特異的で高感度の検出および定量法です。アッセイは、バクテリオファージにエンコードされたDNA依存性RNAポリメラーゼ(SP6, T7, T3)の発見と特徴付けにより可能となりました。これらの酵素は高度に特異的なハイブリダイゼーションプローブの調製に適するいくつかの特徴を持っていま す。

このアッセイに使用するプローブを作成するために、目的のcDNAシークェンスをファージプロモーターの下流にサブクローニングする必要があります。イ ンサートの配向は、相補的(アンチセンス)RNAの合成に直接的でなくてはなりません。この構築物は、100 -300ベースのランオフ転写産物を転写す るリニアテンプレートを作成するために、5'-オーバーハングを作成する制限酵素で消化されます。

RPAテクニックは、試験されるRNAプールと標識アンチセンスプローブRNAの溶液中でのハイブリダイゼーションに基づいています。標識プローブと分 析されるプールからのmRNAの相補部位が、1本鎖特異的RNase T1とRNase Aによる消化に抵抗する、ハイブリッドを形成します。その感度により、一般的にRPAは、polyA +RNAの更なる調製を必要とせず、凍結組織や培養細胞から標準法で調製したRNAで行う事ができます。

リボヌクレアーゼ処理の後、"RNase抵抗"フラグメントは変性ポリアクリルアミドあるいはアガロースゲルで分離されます。後に続く検出は、適切なサイズのプローブにより、サンプル中のターゲットmRNAの存在を示します。

アッセイに影響する因子

転写産物の品質

  • 長い転写産物は、不完全な転写プローブを与えがちです。このアッセイには比較的短い(100-300ヌクレオチド)プローブを推奨します。
  • RNaseのコンタミネーション
  • テンプレート中の転写ターミネーションシグナルの存在
  • 3'-オーバーハングやブルントエンドを作成する制限酵素の使用の結果による転写産物の巻き込み。5'-オーバーハングを作成するREの使用が強く推奨されます。

ターゲットRNAの品質

  • RNaseのコンタミネーション:プロテクションアッセイにおいてプローブのフラグメントが見られる時は、アガロースゲル電気泳動でRNAサンプルの完全度をチェックしてください。
  • DNAのコンタミネーション

サンプルおよび標識プローブの量

通常、サンプルサイズはミリグラムレンジで、標識プローブ量は500-1,000 pgです。

RNase消化

RNAデュプレックスの内部切断が観察される時、RNase Aを除外してください。小さなサブフラグメントの生成が観察される時は、A残基のロングランが含まれるサンプルからの結果です。この部位はRNase処理 の間 "漂い"、RNase Aにより切断物が得られます。RNase T1独自の処理は、ほとんどの反応に十分ですが、高い解像度ではRNA末端の正確なマッピングができません。

ハイブリダイゼーション時間

ハイブリダイゼーション反応はオーバーナイトで行います。いくつかのRNAでは、反応がわずか4-6時間で完了します。

ハウスキーピングジーンGAPDHとβ-アクチンの検出

図は、ロシュ・ダイアグノスティックスのキットを使用しての、Non-RI RNaseプロテクションアッセイの例を示しています。ヒトグリセロアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素とβ-アクチンアンチセンスプローブが、DIG RNAラベリングキットを使用してのin vitro転写により標識されています。

各RNaseプロテクション反応は、30μlのハイブリダイゼーションバッファー中の、1 ngの標識プローブでセットアップされました。ハイブリダイゼーションは45℃、オーバーナイトで行われました。

RNase消化(25 U/反応)の後、プロテクトされたフラグメントはQuickPoint(NOVEX)シークェンシングゲルにより分離され、コンタクトブロット法によりナ イロンメンブレン(+チャージ)にトランスファーされました。UVクロスリンクの後、検出はDIGアプリケーションガイド、フィルターハイブリダイゼー ション用に従い行われました。

キットのコントロール反応は、225ヌクレオチドのランオフ転写産物(レーン12)を生成し、その210ヌクレオチドはin vitro転 写のβ-アクチンセンスコントロールターゲット(レーン13と14)によりプロテクトされました。わずか0.1 pgのターゲットがこのコントロールを用いて検出可能でした。陽性コントロール(レーン6と12)のためには、10分の1量のプローブが使用されました。 ヒト全脳の表示されたトータルRNA(レーン1-4と7-10)を使用して、5分間の露光の後、わずか0.5μgのトータルRNA中で、GAPDHとβ- アクチンが検出可能でした。RI標識では、10μgのターゲットが必要でした。

非特異的ハイブリダイゼーションのコントロールとして、酵母由来tRNA(20μg)とのハイブリダイゼーション反応が、各プローブで行われました(レーン5と11)。

図:ハウスキーピングジーンヒトグリセロアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(GAPDH)とβ-アクチンの検出。
ターゲット:全脳からの5μgから0.5μgのトータルRNA(それぞれレーン1-4;7-10)、陽性コントロール(レーン6,12)。陰性コントロー ル;20μgの酵母tRNA(レーン5,11)。キットコントロール:酵母のRNAとミックスした0.2 pgと0.1 pgのヒトβ-アクチン転写産物。プローブ:それぞれ、DIG標識ヒトGAPDHおよびβ-アクチンアンチセンス転写産物。基質:CDP-Star。露 光:Lumi-Imager装置、5分間。

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製品名 製品番号 包装単位 希望価格
DIG RNAラベリングキット(SP6/T7) 1175025 1キット ←製品番号をクリック
RNaseプロテクションキット 1427580 100回標準反応/5回コントロール反応 ←製品番号をクリック
グリコーゲン(分子生物学用) 901393 1 ml ←製品番号をクリック
DIG洗浄&ブロックバッファーセット 1585762 30ブロット ←製品番号をクリック
AP標識抗ジゴキシゲニン、
Fabフラグメント
1093274 150 U ←製品番号をクリック
CSPD化学発光基質
(レディー・ツー・ユース)
2041677 2 x 50 ml ←製品番号をクリック
ナイロンメンブレン、
ポジティブチャージ
1209299 20枚
(10x15 cm)
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BIOCHEMICA 2003 NUMBER 1(No. 90)

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