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エプスタイン-バールウイルス(EBV)は、ヒトの8種類のヘルペスウイルスの一つで、広範囲に広まった二本鎖DNAウイルスです。ウイルスは唾液接触 により移り、多くの人は子供時代に感染します。これらのケースでは、一次感染はほとんど無症状か穏やかな非特異的症状を引き起こすだけです。EBVの感染 が思春期から青年期に起こった場合、50%以上で単核症となり、発熱と頚リンパ節腫脹を引き起こします。あるケースでは、EBVは慢性疲労症候群の原因で あると記述されています。
EBVは世界中の約90%に蔓延しています。いったん獲得すると、ウイルスは長い潜伏性の感染を確立し、喉の上皮細胞やBリンパ球中に留まります。非常 に希に、EBVは主にアジアやアフリカで起こることが知られている、バーキットリンパ腫や鼻咽頭癌などの深刻な合併症の原因となります。
EBVテストの現在の実際は、IgGやIgMの測定に基づく、ウイルスのカプシド抗原(YCA)や初期抗原(EA)、EBV核抗原(EBNA)に対する 抗体を検出する、幾種かの血清学的アッセイを含みます。EBVの検出に主に使用される血清学的アッセイには、いくつかの大きな欠点があります。それらは煩 雑で時間がかかり、通常、負荷したウイルス量と相関せず、個体の抗体状態は誤った解釈を引き起こします。
ここでは、ライトサイクラーによるEBV DNAの高感度な定量PCRの開発に関して述べています。このPCRテストは血漿および全血サンプルに負荷されたウイルスDNAを直接測定します。この定 量アッセイは、MagNA Pure LCによるEBVウイルスの抽出とライトサイクラーのオンラインPCRの組み合わせを可能にし、完全制御の迅速で、信頼性のある、標準化されたシステムを もたらしました。
EBV陽性血漿および全血サンプルは、EBV血清陰性サンプルに定量した純粋のウイルス材料(EBV B95-8: Advanced Biotechnologies Inc., Maryland, U.S.A)をスパイクして人工的に作成した。EBV陰性サンプルへのスパイクは、他の因子に影響されない、良く定義されたサンプルにより評価できること で、アッセイの性能を高める。この研究材料を我々のEBV定量アッセイの完全評価に使用した。
核酸の調製は2種類の方法で行った:一つは、High Pure ウイルス核酸キットを使用しての用手法、もう一つはMagNA Pure LCインスツルメント上でMagNA Pure LCトータル核酸アイソレーションキットを使用しての全自動サンプル調製である。両法で使用したサンプル量は200μl、溶出量は100μlであった。

図1.a)ライトサイクラーPCRカーブとスタンダードカーブの回帰直線(106-102コピー/PCR)。個々の全血サンプルは異なる量のEBVがスパイクされた。b)アンプリコン上のEBVハイブリプローブ対のメルティングカーブ分析。
増幅には、EBVゲノムに良く保存された部分から派生した、高度に特異的なプライマー対を使用した。5μlの精製材料をライトサイクラーでのEBV DNAの増幅と内部コントロールに用い、“ハイブリプローブ テクノロジー”を採用した:2種類の特異的ハイブリダイゼーションプローブ対-一対は内部コントロール、もう一対は分析用-が反応ミックス中に存在した。 これは、PCRの間に各アンプリコンの同時及び特異的蛍光検出を提供する。EBV定量アッセイは、EBVをチャンネル2(640 nm)、内部コントロールをチャンネル3(705 nm)で検出できるようにデザインした。
サンプルと平行して、5種類の既知濃度のスタンダードを増幅した。これらスタンダードのクロッシングポイント(CP)値を、未知濃度のサンプルの正確な定量に使用する、外部スタンダードカーブ作成に使用した。
管理”として使用された。

図2.内部スタンダード(IC)のライトサイクラーPCRの増幅カーブ。
ICは、スタンダード(赤)中には無く、個々のサンプル(緑)中にのみ存在する。
ウイルス核酸の検出は、サンプル調製から分析検出まで、完全に制御されたワークフローを必要とします。これは、ここ数年間ウイルス研究室では標準として 設定されてきました。EBVアッセイでこのワークフローをサポートするために、我々はアンプリコンの配列に基づく内部標準(IC)を精密にクローニングし ました。EBV PCRと比較した時、ICは同じプライマー対で増幅され、そのアンプリコンは長さ的に同一で、同じGC含量を持っているため、同じ増幅効率を示します。 ICは2個の特異的なハイブリプローブの独特の特異的結合部位によりEBVと判別できます。このうちの一つはRed 705蛍光物質が標識されています。この部位はサイトダイレクトミュータジェネシスにより導入され、Red 640で検出されるEBVハイブリプローブ結合部位と置き換わっています。
ICはサンプル調製の前に溶解バッファー中に導入され、核酸を分離する間の、推定される失敗を確認し、阻害をモニターすることが可能です。ICは陰性サ ンプルや弱い陽性サンプル中では陽性であるべきで、より高い陽性サンプル中でもそれを越える事ができます(図2)。この操作法は、完全に制御および標準化 されたPCRワークフローで、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)などの、他の(ルーチンの)アッ セイとも全体的に一致します。ライトサイクラーEBV PCRの典型的実験例と、そのメルティングカーブを図1に示します。
EBVの再活性化をモニターするために、サンプル中の分析物の高感度な検出が、EBV PCRアッセイに高度に要求されます。我々はEBV PCRアッセイの、検出の限界(LOD)を統計的に測定しました。人工的にスパイクされたリファレンス材料(血漿と全血)をMagNA PureとHigh Pureでサンプル調製し、95%の信頼性で、PCR当たり10個以下のEBVゲノム相当品のLODを測定することができました。
EBVゲノムはHIVやHCVなどの他のウイルスよりも変異体が少ないようです。その上、プライマーとプローブをEBVゲノムの高度に保存された部位から選択しました。プライマーとプローブは他のヘルペスウイルスやヒトDNAと交叉反応しないようデザインされました。
SYBR Greenアプリケーションに対して、ハイブリプローブ検出フォーマットはより高い特異性を提供しますが、我々はEBVハイブリプローブの溶解特性を分析 することで、この特異性をより強調しました。約63℃のメルティングピークから、アンプリコンの均一性を見ることができます。これはSYBR Greenアプリケーションでは要求されませんが、品質管理での価値を付加します。
ウイルス量はEBV感染の状態に応じて大きく変動するため、定量EBVアッセイは広いダイナミックレンジが求められます。外部スタンダードカーブは、サンプルがすべてこの間にあり、より正確に定量できるように102から106の間が選ばれました。それよりも、このEBV定量アッセイは10-1010/mlという、より広いダイナミックレンジを持っています。
ライトサイクラー-EBV定量キットは、生物的研究材料からのEBVゲノムの検出と定量において、迅速で信頼性のあるツールです。完全な核酸検出システ ムの信頼性は、阻害による擬陽性を除外する内部コントロールによる共増幅により保証されます。アッセイはPCRワークフローシステム(MagNA Pure LCとライトサイクラーインスツルメント)に適用されますので、完全な自動化が可能です。アッセイの高い感度とダイナミックレンジにより、広い範囲の研究 アプリケーションに最適です。
| 製品名 | 製品番号 | 包装単位 | 希望価格 |
|---|---|---|---|
| High Pureウイルスキット | 1858874 | 1キット (100回精製) |
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| MagNA Pure LCトータル 核酸アイソレーションキット |
3038505 | 1キット (192回精製) |
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| ライトサイクラー EBV定量キット | 3330028 | 1キット (48サンプル) |
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BIOCHEMICA 2002 NUMBER 3(No. 88)
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