Tgo DNAポリメラーゼ-プルーフリーディング活性を改善した新しい耐熱性酵素が、PCRの信頼性と特異性を高めます

新製品コーナー

背景情報

 

増幅反応においてTaq DNAポリメラーゼを使用する事の大きな欠点は、プルーフリーディングや3'→5'エキソヌクレアーゼ活性の欠失です。この欠点は、塩基の取り込みミスの 率を増加させ、増幅配列をクローニングなどの更なる遺伝子研究に用いる際に、有害となります。最も良く知られたプルーフリーディング活性や3'→5'エキ ソヌクレアーゼ活性を持つ耐熱性ポリメラーゼは、一般的にPyrococcus株から分離されたものです。これらの酵素はTaq DNAポリメラーゼよりも高い信頼性を持ちますが、しばしば特異性や感度を欠如しています。様々な修飾がこれらのPyrococcusポリメラーゼに加えられましたが、反応条件の至適化のために、煩雑で時間のかかる至適化ステップが必要とされてきました。

製品の記述

ロシュ・ダイアグノスティックスは最近、新たな酵素であるTgo DNAポリメラーゼを耐熱性古細菌であるThermococcus gorgonariusから分離し、組換え酵素として供給しています。この酵素は、他のプルーフリーディング活性を持つポリメラーゼと比べて、明瞭な優位点を持っています: →核酸配列をより正確に増幅します;Tgo DNAポリメラーゼは、平均より高い3'→5'エキソヌクレアーゼ活性を持つ高性能の5'→3' DNAポリメラーゼです。この組み合わせにより、Taq DNAポリメラーゼや他のプルーフリーディング活性を持つ市販酵素より、高い信頼性でDNA合成が可能です(表1)。

表1:Tgo、Taq、プルーフリーディングポリメラーゼのエラー率

酵素 エラー率* 変異の頻度**
Taq DNAポリメラーゼ 1.3 x 10-5 5.1 %
他のプルーフリーディング ポリメラーゼ 1.8 x 10-5- 8 x 10-7 5.1 - 0.3 %
Tgo DNAポリメラーゼ 4.9 x 10-7 0.2 %
*KeohavongとThilly(1989); PNAS 86, 9253に従い計算されたエラー率
**lacl- コロニーの率

→特異的で連続した増幅結果が得られます;Tgo DNAポリメラーゼは、3 kbまでのフラグメントを時間のかかる至適化を必要とせず、特異的に増幅することが可能です(図1)。

図1.1ユニットのTgo DNAポリメラーゼを使用し、200 ngのヒトゲノムDNAから4種類の長さのフラグメントを増幅。

→平滑末端産物は直接増幅に使用できます;時間のかかる末端の前処理が必要ありません。
→経済的なポリメラーゼです;Tgo DNAポリメラーゼの至適なユニット数は、反応に用いるテンプレート量に応じて、0.4から1.25ユニットです。0.4ユニットの少なさで、5 ngのゲノムDNAからの1.1 kbコラーゲンフラグメントの増幅に使用できます。これにより、アッセイの効率や特異性を減らすことなく、経済的に使用できます。

ロシュ・ダイアグノスティックスではPCRとRT-PCRに様々な酵素、試薬、システムを提供しています。完全な概略を、以下のPCR特別サイトでご覧ください。

http://biochem.roche.com/pcr

Order INFO

製品名 製品番号 包装単位 希望価格
Tgo DNAポリメラーゼ
(Tgo 反応バッファー添付)
3186172 50回反応 近日発売
3186202 100回反応 近日発売
3186199 250回反応 近日発売

BIOCHEMICA 2001 NUMBER 3(No. 84)

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