ライトサイクラーの新しいソフトウェア -相対定量ソフトウェア

ライトサイクラー/MagNA Pure LC コーナー

PCR定量法の正確性は、サンプルの品質やPCRの成分、PCRの効率によって生じる変動を以下に較正するかにかかっています。 ライトサイクラーの相対定量ソフトウェアは、mRNAの発現レベルや遺伝子量の相対定量において、キャリブレーターによる標準化やPCRの効率補正などを 自動的に計算するためのツールです。手計算やExcelなどの表計算ソフトは必要としません。特別な効率補正アルゴリズムを使用することにより計算された 相対比は、コピー数に依存せず表示され、他の方法に比べて正確性を改善します。スタンダードの希釈は、サンプル分析の実行では必要とされません。キャリブ レーターで標準化されたデータはロットの変動に関わりなく、長期に比較出来ます。

はじめに

ライトサイクラーはPCR反応のログリニア相の測定を可能にすることにより、カイネテッィク-オンラインPCR定量のプラットフォームを提供しています。PCRオンライン定量の原理は一般的に、2つの基本的な概念に分類することが出来ます。

1. 絶対的定量:

この方法は既知濃度のスタンダードの希釈系列を使用することをベースとしています。ターゲットの濃度は絶対値として表現されます。絶対的定量は体液や組織中のウイルスやバクテリアなどの、感染粒子の絶対量を測定するために使用されます。

図1. ワークフロー-データ分析
図2. ワークフロー-フィット係数ファイルの作成

2. 相対的(競合的)定量:

ターゲット濃度は、既知濃度のスタンダードの必要性がない、同一サンプル中のリファレンス遺伝子濃度との相対として表現されます。この方法は、組織や培養細胞の遺伝子発現や遺伝子量を測定するために推奨されます。

ここでは、正確な相対的核酸値を測定するための、ライトサイクラー-相対定量ソフトウェアの優位点を記述します。ソフトウェアの計算法は、キャリブレーターにより標準化され、PCR効率が補正された相対的定量に基づきます。

相対的定量分析

分析のために、パラメータ特異的なライトサイクラー定量キットで提供されるキャリブレーターを、ライトサイクラーの各ランに含めました。一方、ユーザー 特異的な自家製のアッセイでは、相対的定量分析を行う前に、キャリブレーターの定義が要求されます。分析のワークフローを図1に示しました。保存された フィット係数ファイルを分析に使用する時は、ライトサイクラーの分析実行時にスタンダードを含む必要はありません。

結果

他の相対的定量法と比較して、ライトサイクラー-相対定量ソフトウェアを使用した時に定量の正確性が改善されることを論証するために、ハウスキーピング ジーンPBGDと、相対するターゲット遺伝子サイクロフィリンAの発現レベルを計算しました。ヒト副腎組織からのトータルRNAをサンプルとし、HeLa 細胞からのトータルRNAをキャリブレーターとして使用しました。
相対的スタンダードカーブのためのフィット係数を決定するために、ヒト組織中のCycAとPBGDが検出されるであろう範囲をカバーする、HeLa RNAの5倍希釈物を作成しました。CycAとPBGDのCp値は各希釈物で三重測定されました。Cp値はログ濃度に対してプロットされ、2種類のレグ レッションフィットが行われました:
→リニアフィットがライトサイクラーデータアナリシス(LCDA)ソフトウェアを用いて行われました。リグレッションラインの傾きがPCR効率(E = 10-1/スロープ)に換算され、以下の分析に用いられました。

→ノンリニアフィットはLCDAデータを相対定量ソフトウェアの係数モジュールにエキスポートすることで行われました。自動的に計算された係数フィットは以下の分析のために保存されました。

様々な分析法の正確性の測定を保証するために、ヒト副腎組織からのサンプルRNAを5倍希釈しました(40、8、1.6 ng)。希釈物と各RNAサンプルの三重測定が行われました。

我々は3種類の計算法で計算された比を、期待される結果に関わりなく比較しました(表1):
→効率補正無しで、キャリブレーターで標準化された相対的定量。
→リニアレグレッションフィットに基づく効率補正を使用した、キャリブレーターで標準化された相対的定量。
→相対定量ソフトウェアで自動的に実行されたノンリニアレグレッションフィットに基づく効率補正を使用した、キャリブレーターで標準化された相対的定量。

結果は表1に示しました。様々な希釈物で測定された相対比の一貫性は、効率補正しない計算やリニアレグレッションフィットに基づく効率補正に比べ、相対 定量ソフトウェアを使用した時に、大きく改善されました。副腎RNAにおいて、様々な希釈物の計算された比の変動係数(CV)は相対定量ソフトウェアを使 用した時18%を示したのに対し、他の方法は66.4%と84.3%でした。

表1:様々な効率補製法を使用して計算された相対比の正確性

副腎RNA 効率補正無し リニアレフィット機能での効率補正 ノンリニアフィット機能での効率補正
40 ng 1.03 1.03 1.44
8 ng 2.21 1.79 1.01
1.6 ng 6.00 4.17 1.17
平均値 3.08 2.38 1.21
標準偏差 2.5967 1.5799 0.2173
変動係数(CV) 84.3% 66.4% 18.0%

まとめ

カイネティック-オンラインPCR定量は、PCRの指数期でのアンプリコンの生成を測る方法です。それゆえ、広いダイナミックレンジでターゲット量を測 定する際に選択される方法です(パラメーターに依存して10桁まで)。PCRの広い側低域と指数的性質のために、初期のサンプルの品質やPCRの成分、 PCRの効率により、テンプレートのコピー数の計算に大きなエラーが生じます。これらのエラーを補正するために、全自動の計算ツールが開発されました。相 対定量ソフトウェアは、相対的なmRNAの発現レベルや遺伝子量の、高度に正確で簡便な計算を提供します。

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製品名 製品番号 包装単位 希望価格
相対定量ソフトウェア 3158527 CD +
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-CK20定量キット
3118835 1キット
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-HER2/neu DNA定量キット
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3051200 1キット
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ライトサイクラー
-t(14;18)定量キット(mbr)
3062651 1キット
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ライトサイクラー
-inv(16)定量キット
3051226 1キット
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-t(8;21)定量キット
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ライトサイクラー
-DPD mRNA定量キット
3136957 1キット
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ライトサイクラー
-TP mRNA定量キット
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ライトサイクラー
-TS mRNA定量キット
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BIOCHEMICA 2001 NUMBER 3(No. 84)

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