ファストスタートTaq DNAポリメラーゼによる希少なテンプレートの効率的な増殖

Li Xu and Shi-Yuan Cheng; University of Pittsburgh Cancer Institute, Pittsburgh/USA

はじめに

生物学研究の重要なステップの一つは,研究対象の遺伝子の発現パターンを調査する事です.いくつかの転写産物は希少なため,研究者はそれらの発現分析にRT-PCRを使用します.それゆえ,微弱なシグナルを効率的に増殖できるように,PCRを至適化する事は重要な事です.PCRに使用されるDNAポリメラーゼは,PCRの効率において最も重要な因子です.我々の研究プロジェクトの一つは,細胞や組織内の内皮成長因子とそのレセプターの発現レベルを測定する事です.内皮レセプターの一つである,脈管内皮成長因子(VEGF)レセプターの発現レベルを評価するためにRT-PCRを行っている最中に,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼが,低コピー数の遺伝子発現の検出において,大変優れた酵素である事を見出しました.他の一般的なTaq DNAポリメラーゼに比べ,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼは,遺伝子増幅の特異性を損なう事無く,PCR反応の感度を劇的に高めました.

材料と方法

増幅用酵素

ファストスタートTaq DNAポリメラーゼはロシュ・ダイアグノスティックスから購入し,その説明書に従い,50μlの反応毎に0.4μl(2ユニット)を使用した.サプライアーAの修飾ホットスタートポリメラーゼを,メーカーが特定した増幅条件下で,バッファー II中で使用した.

サーマルサイクラー

Hybaidから購入したPCRエキスプレスサーマルサイクラーを,すべての増幅に使用した.

PCR増幅条件

PCR反応はPCRエキスプレスサーマルサイクラー上の0.2 ml薄壁チューブで行った.VEGFレセプター遺伝子の298 bp(野生型)と527 bpのミュータント断片が,以下の条件で増幅された:

ファストスタートTaq DNAポリメラーゼは,5μlの2 mM(終濃度)MgCl2を含む10倍濃度のファストスタートTaq PCRバッファー,各200μMのdNTP,2ユニットのファストスタートTaq DNAポリメラーゼ,20 pmolのフォワードとリバースプライマー-以上を含む50μlの反応液.もう一方の反応は,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼとその専用バッファーの代わりに,修飾ホットスタートポリメラーゼとサプライアーのバッファー IIを使用した以外は,上記と同様.テンプレートとして,不死化細胞株のトータルRNAからのcDNAを使用した.サイクル条件は,メーカの説明書に基づく,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼの95℃で4分間の活性化から始め,その後95℃で30秒,52℃で30秒,72℃で1分間を40サイクル行い,最終エクステンションを72℃で7分間行った.サプライアーAの修飾Taqポリメラーゼは最初に4分間活性化された.

結果と応用

VEGFの発現パターンは,最初に他のサプライアーの修飾TaqポリメラーゼによるホットスタートPCRで実験されました.望ましくない増幅は検出されませんでしたが,非特異的な増幅が時々起こりました.目的のターゲット,陽性コントロールでさえ,首尾一貫せず,わかりにくいものに見えました.RNAの完全さやRT反応の効率,PCRプライマーを再確認した後,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼでの実験を行いました.

図1は,ファストスタートTaqポリメラーゼと,サプライアーAのホットスタートPCR用にデザインされた修飾Taqポリメラーゼの,増幅効率の比較を表しています.PCR増幅条件を至適化するために,段階的なアニーリング温度が用いられました.レーン1は野生型の断片(298 bp)のコントロールを含み,レーン2から9は挿入断片(527 bp)が見つかっている,同一の腫瘍細胞のRT反応からのPCR産物を含んでいます.サプライアーAの修飾ホットスタートポリメラーゼを含むレーン7から9の増幅条件はレーン6と同じで,このPCRに至適化されています.我々のデータは,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼがより高い効率と素晴らしい特異性を持つ事を,明瞭に示しています.また,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼは正常細胞と同様に,多くのガン細胞株やガン組織でのVEGFレセプターの発現を検出する事に成功しています.

サマリー

効率的なTaq DNAポリメラーゼは,テンプレートからのターゲットの増幅に極めて重要です.我々のケースでは,希少なレセプターの微弱なシグナルを検出するために,ファストスタートTaq DNAポリメラーゼを使用しました.その効率と感度は明らかです.ファストスタートTaq DNAポリメラーゼは,加熱後にのみ活性化され,加工の無いホットスタートを供給し,非特異的な増幅を心配する事無く,室温で反応性分をミックスできるという簡便さを提供します.一方,未修飾のTaqポリメラーゼで非特異的増殖を避けるためには,氷上での作業が必要です.ファストスタートTaq DNAポリメラーゼの高い効率は,その高い特異性のためで,干渉する非特異的増幅を作成する事無く,産物を効率的に生成する事を可能にします.

Order INFO

製品名 製品番号 包装単位 希望価格
ファストスタート Taq DNAポリメラーゼ 2158264 50 units
(25回PCR反応)
¥7,000
2032902 100 units
(50回PCR反応)
¥11,400
2032929 2 x 250 units
(250回PCR反応)
¥50,000
2032937 4 x 250 units
(500回PCR反応)
¥98,000
2032945 10 x 250 units
(1250回PCR反応)
¥207,500
2032953 20 x 250 units
(2500回PCR反応)
¥375,000

 

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DIG-システム-ノーザンブロット分析でのRIに換わる高感度検出法

はじめに

ノーザンブロットは,遺伝子発現やRNAの特性指摘や,遺伝子機能分析に繁用される技術です.RI標識プローブの使用は,ノーザンブロット分析ではいまだ一般的な技術です.この技術の大きく不利な点は,健康に対する危険の可能性や取り扱いの不便さ,プローブの半減期の短さなどです.ここでは,ジゴキシゲニン(DIG)システムという,ノーザンブロット分析でRIに換わる,簡便で高感度な検出法について記載します.DIG標識プローブは少なくとも1年は安定で,短時間での検出を保証します.様々なタイプの組織中のヒトDEAD boxタンパク質,p68 RNAヘリカーゼのmRNAの転写産物を分析する事により,DIG標識がRIと同等である事が示されました.その上,至適化されたストリッピング法が,ノーザンブロットのストリッピングとリプロービングに,新たな可能性を開きました.

材料と方法

様々なヒト組織よりのpoly(A)+RNAを持つ,ヒトのマルチプルティッシュ・ノーザンブロット(MTN-blot,CLONTECH)を使用した.

RI標識と検出は,標準法に従い行った.適切なベクターにクローンニングされている,ヒトp68 cDNAの5’-末端の1300ベースに対応するp68特異的cDNA断片を,32P-ATPとのin vitro転写により標識した.ハイブリダイゼーションは,DIG Easy Hybバッファー(1 x 106cpm32P-標識RNAプローブ/ml)でオーバーナイト行った.ブロットをきつい条件下で洗い,オートラジオグラフィーで分析した.

Non-RI標識と検出は,DIGシステムのアプリケーションマニュアルや,DIGノーザンスターターキットの使用説明書に従い行った.RI標識した時と同じp68特異的cDNA断片と,p68イントロン特異的StuI-MunI 1017 bp断片を,DIGノーザンスターターキットを使用してのin vitro転写によりDIG標識した.各レーンにロードしたRNAを定量するために,DIG標識β-アクチンプローブを使用した.ハイブリダイゼーションは,DIG Easy Hybバッファー(100 ng DIG標識RNAプローブ/ml)で,68℃で6時間行った.ブロットをきつい条件下で洗い,検出はDIG洗浄&ブロックバッファーセットと化学発光基質CDP-Starを使用し行った.ハイブリダイゼーションと検出の間は,決してメンブレンを乾燥させないように気をつけた.ブロットはルミ-イメージャーF1 ワークステーションで,5分間露光した.

RNAプローブのストリッピングのために,50%フォルムアミド(脱イオン化),5% SDS,50 mM Tris/HCl,pH 7.5を含むストリッピング溶液(常に用時調製)を使用した.ブロットはDEPCかDMDC処理水で短くリンスした後,予め80℃に暖めておいたウォーターバス中のシールバッグ内に入れた12 mlのストリッピング溶液で,30-60分で2回インキュベートした.最後にブロットを2 x SSCで軽くリンスした.ブロットは検出後直ちにストリップされ,次の検出まで2 x SSC中で濡れた状態で,4℃で保存された.決して乾燥させないように気をつける事.

結果と応用

この研究において,マルチプルティッシュ・ノーザン(MTN)ブロットを使用して,様々なヒト組織中のp68 mRNAの分布が分析されました.最初に,ブロットは32P標識p68 cDNA特異的アンチセンスRNAプローブとハイブリダイズされました.以前,げっ歯類で報告された結果と同様に,2種類のクラスとされる約2.4と4.4 kbのサイズのp68転写産物が,分析されたすべての組織からのpoly(A)+RNA中で検出されました(図1A).DIG標識プローブの効率と比較するために,同じ転写産物がDIG標識され,ストリッピングされたドットとインキュベートされました.図1Bに見えるように,CDP-Star化学発光基質を使用しての,ルミ-イメージャーF1ワークステーションでの5分間の露光で,同様のシグナルが検出されました.

完全長p68 cDNAのin vitro転写産物のゲル電気泳動によるサイズ比較では,成熟p68 mRNAである2.4 kb産物と同一でした.それゆえ,4.4 kb RNAは二者択一的なスプライシング変動物と仮定されました.これを分析するために,ブロットがストリップされ,ヒトp68遺伝子のイントロンで最も大きなイントロン11に特異的なプローブとインキュベートされました.ヒトイントロン11の場所は,Saccharomyces cerevisiaeにあるp68関連遺伝子内に保存され,遺伝子の転写後の調節に関与する事が,以前に示されています.イントロン11特異的プローブを使用した時,4.4 kb RNAのみが検出されました(図1C).これは,p68スプライス変動物がヒト組織の安定状態のプール内での豊富なpoly(A)+RNAである事を明瞭に同定しています.4.4 kb RNAは,発現されないようです.この豊富さは,調節過程がp68一次転写産物のミューテーションと関与している事を,暗示します.

各レーンにロードされたRNAを比較するために,ブロットは再びストリップされ,DIG標識ヒトβ-アクチンプローブと再ハイブリされました(図1D).

これらの実験で使用されたストリッピング法は,以前のRNAのストリッピングで見られた問題を克服しています.DIG標識プローブは完全に除去され(図1B,1C,1Dを比較),ターゲットの損失は見られません(図1B,1Cを比較).それ以上に,記述の操作法を使用すると,ノーザンブロットの20回までのストリップとリプローブが可能でした.

サマリー

我々は,ブロットの感度とリプロービングに関して,ノーザンブロット分析でのDIGシステムを成功裏に使用しました.この方法は,従来のRI法に比べ大きな利点を供給します.つまり,検出時間の短さや,安全性,DIG標識プローブの長い安定性などです.

Order INFO

製品名 製品番号 包装単位 希望価格
DIGノーザンスターターキット 2039672 1キット
(10回標識と検出,10 x 10 cm2メンブレン)
¥57,200
ルミ-イメージャーF1 ワークステーション 2012847 1台 ご照会
DIG Easy Hyb顆粒 1796895 6 x 100 ml ¥31,500
AP標識抗DIG抗体,Fabフラグメント 1093274 150 U
(200μl)
¥18,500
CDP-Star,化学発光基質(レディー・ツー・ユース) 2041677 2 x 50 ml ¥33,000
DIG標識アクチンRNAプローブ 1498045 2μg ¥38,500
ジゴキシゲニン-11-UTP 1209256 250 nmol
(25μl)
¥28,200
DIG洗浄&ブロックバッファーセット 1585762 1セット
(30ブロット)
¥25,800
ナイロンメンブレン,プラスチャージ 1209272 10枚
(20 x 30 cm)
¥48,500
1209299 20枚
(10 x 15 cm)
¥24,200
1417240 1ロール
(0.3 x 3 m)
¥61,500
ハイブリダイゼーションバッグ 1666649 50バッグ ¥ 5,400
mRNAアイソレーションキット 1741985 1キット ¥32,400
Buffer in a Box,プレミックスSSCバッファー,20x 1666681 4 L ¥20,900

中規模のスループットスクリーニングに応用可能な,細胞をベースとする2重アッセイのプロトコール

はじめに

標的タンパク質における抗がん剤のハイスループットスクリーニングは,酵素アッセイや結合アッセイなどの,in vitroアッイが最初に行われます.細胞 毒性アッセイもそれに加わりますが,細胞間のターゲットに特異的な作用において,結論を引き出す事は困難です.レポータージーンアッセイは,確実なター ゲット志向型戦略のデザインを可能とする,細胞に基づくカウンタースクリーニングの代替法です.望みのターゲットは,遺伝子プロモーターの応答因子と結合 し,直接遺伝子発現を変更する希少な転写因子です.多くのターゲットは転写因子の修飾における,上流の情報伝達パスウェイの終点に関与しています.これ は,ターゲットの活性の間接的検出戦略に,好機をもたらします.応答因子は,レポーター遺伝子ベクターの基本的なプロモーターに結合しています.トランス フェクトされた細胞の核内で,それは望みの転写因子の活性と,上流の信号伝達パスウェイによる制御レポートします.トランスフェクションのプロトコール は,スループットを増加させるために96ウェルや384ウェ ルプレートフォーマットで,開発されました.しかし,望みの細胞株のトランスフェクションが困難な場合,ルーチンアッセイにとっては,安定な株の使用がよ り適切です.多くのアプリケーションにおいて,薬剤は情報伝達を抑制するためにスクリーニングされます.抑制の結果として細胞の死が起こり,このゆえにレ ポータージーン活性の減少は細胞毒性や抗成長効果のために標準化する必要があります.トランスフェクション実験において,標準化は通常,同時に発現する第 二のレポーターの,共トランスフェクションを対照として行われます.これはトランスフェクション効率の変更を考慮に入れ,一般的なトランスフェクションの 抑制などの薬剤に関連しない効果をレポートします.安定な株を採用した時,細胞内(内在性)の酵素などが代わりの標準が選ばれます.

内在性の酸性ホスファターゼを,その次のβ-ガラクトシダーゼアッセイの標準化に採用した,簡便な2重アッセイが報告されています.細胞増殖試薬WST-1は,サンプルプレート上で2つかそれ以上のアッセイを組み合わせるための,優秀な代替品として提供されます.我々はここで,レポータージーンアッセイを中規模のスループットスクリーニングに適するようにした,プロトコールの開発についてテレポートします.

材料と方法

単一のp53応答因子が,ルシフェラーゼレポータージーンプラスミドのHSV tk基本プロモーターの下流に挿入された.レポータージーン発現カセットはpUB/bsd(Invitrogen)内にサブクローニングされた.5 x 105個のA549細胞が,7μlのFuGENE(ロシュ・ダイアグノスティックス)/2μg DNA/6ウェルディッシュでトランスフェクトされ,ステーブルな株を選択するために,10μg/mlのblasticidinで処理した.この株はシリアルをA-53プラスと名づけた.T-22細胞はマウス前立腺由来の株で,リボゾームの遺伝子クラスターのp53応答因子と連結した,β-ガラクトシダーゼレポータージーンを安定に発現している.2重アッセイのために,透明な底部を持つ黒壁96ウェル細胞培養プレート(ViewPlate-96,黒,Packard)に,細胞を播種した.これ以下のすべてのステップで,フェノールレッド不含の培地を使用した.2倍濃度の薬剤溶液を調製し,24時間添加した.細胞増殖とレポータージーンアッセイは,以下のプロトコール通りに行った.試薬はサプライアーの指示通りに調製した.WST-1試薬の発色は450 nmで測定し,細胞の無いコントロールの値を引いた.ルシフェラーゼやβ-Galの相対ライトユニットは,ルミネッセンスリーダー(TopCount,Packard)で測定し,試薬を加える前に測定したバックグランドレベルを差し引いた.レポータージーン活性は,WST-1の吸光度値で割る事により標準化した.

結果と討論

2重アッセイがβ-ガラクトシダーゼ遺伝子細胞株T-22のために開発された.このプロトコールは,ミトコンドリアの還元酵素活性を対照とする標準化のために,ケミルミネッセントβ-GAlアッセイキットでのレポータージーン活性の測定と,細胞増殖試薬WST-1とを組み合わせている(両方ともロシュ・ダイアグノスティックス).T-22細胞はp53を活性化する事が知られているアクチノマイシンDやH7で処理された.アクチノマイシンDは,DNAのインターカレーターで翻訳を阻害する.H7[1-(5-isoquinoline-sulfonyl)-2-methylpiperazine]は,広く使用されているセリン/スレオニンキナーゼインヒビターである.24時間の処理後,p53の誘導が測定された.以下のプロトコールが使用された(すべての培地はフェノールレッド不含).

還元酵素/β-ガラクトシダーゼの2重アッセイプロトコール

  1. 8000個のT-22細胞/50μl/ウェルを96ウェルプレートに播種する.
  2. 24時間後に,50μlの2倍濃度のテスト成分を培地に加える.
  3. 24時間のインキュベーション後,100μlの20% WST-1(20μlのWST-1+80μlの培地)を培地に加える.
  4. 30分のインキュベーションの後,発色を450 nmで測定する.
  5. 200μlの上澄を除去し,PBSで1回洗浄する.
  6. PBSを除去し,50μlのレポータージーンアッセイ・ラシスバッファーで,室温で30分振とうしながら,細胞を溶解する.
  7. 100μlのβ-ガラクトシダーゼ基質を加え,室温で15分インキュベートする.
  8. 50μlの開始試薬を加える.
  9. ルミネッセントカウンター内の暗所で2分間インキュベートし,ライトユニットを測定する.

我々はWST-1の30分以上のインキュベーション時間を検討し,インキュベーション時間が長いほど変動が少なくなる事を観察した.ステップf)において,100μlのライシスバッファーを,50μlの細胞ライセート中のタンパク質濃度を測定するために,複製ステップでアプライした.ライシスバッファー中での成分より,銅をベースとするタンパク質測定キットが推奨される.

p53の誘導が2種類の成分(図1)で実行されたが,観察されたプロフィールはそれぞれ違っていた.エラーバーは,三枚のプレートから得られたデータポイントを示している.

レポーター株A-53#33をアッセイするために,WST-1試薬とロシュのルシフェラーゼレポータージーンアッセイキット,コンスタントライトシグナル を組み合わせた.アッセイはアクチノマイシンD処理を用いて行われた.次のプロトコールを使用した(すべての培地はフェノールレッド不含).

還元酵素/ルシフェラーゼの2重アッセイプロトコール

  1. 12000個のA-53#33細胞/50μl/ウェルを播種する.
  2. 24時間後に,50μlの2倍濃度のテスト成分を培地に加える.
  3. 24時間のインキュベーション後,100μlの20% WST-1を培地に加える.
  4. 30分のインキュベーションの後,発色を450 nmで測定する.
  5. 200μlの上澄を除去し,PBSで1回洗浄する.
  6. 100μlの培地を加え,ルミネッセンスカウンターのバックグランドを測定する.
  7. 100μlのルシフェラーゼ基質を加える.
  8. ルミネッセントカウンター内の暗所で2分間インキュベートし,ライトユニットを測定する.

このアッセイの評価のために,3枚の96ウェルプレートが,ウェル毎に30 ng/mlのアクチノマイシンDで処理された.結果は未処理のプレートと比較された(表1).バックグランドに対するシグナルの比は21と測定された.

表1:還元酵素/ルシフェラーゼの2重アッセイの変動
  RLU/WST-1 - バックグランド
基底の発現 誘導された発現

平均値

272.35 5739.06

SD

27.60 566.01

%CV

10.14 9.85

(SD = 標準偏差,CV = 変動係数)

まとめ

従来の個別のアッセイ法よりシンプルで迅速な2重アッセイプロトコールが,p53誘導のスクリーニングのために開発されました.相対的に少ないピペッティングステップが,還元酵素/ルシフェラーゼあるいはβ-ガラクトシダーゼの2重アッセイを,中規模のスループットスクリーニングのために非常に簡単にし,ハイスループットの開発に向けての基礎が形成されました.

更なる改良に重要な因子は,WST-1の相対的に迅速な発色でしょう.光シグナルは半減期3.5-4.5時間(Luc試薬)あるいは1.5時間(β-Gal試薬)と安定です.還元酵素/ルシフェラーゼアッセイの少ない操作ステップが,このプロトコールの更なる開発を魅力的なものにしています.

文献

  1. Groth D. et al. (1998). Anal. Biochem. 258: 141-143.
  2. Böttger A. et al. (1997). Curr. Biol. 7: 860-869.

Order INFO

製品名 製品番号 包装単位 希望価格
細胞増殖試薬WST-1 1644807 2500テスト ¥33,200
ルシフェラーゼレポータージーンアッセイ,コンスタントライトシグナル 1897667 1000テスト ¥71,900
β-Galレポータージーンアッセイ,化学発光 1758241 1キット
(500テスト)
¥37,400
レポータージーンアッセイライシスバッファー 1897675 50 ml ¥ 8,600

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