Bordetella Pertussisの高速精製と検出-微生物研究におけるMagNA Pure LCとライトサイクラーシステムへの簡単・迅速なアプリケーション

はじめに

新しい方法やアプリケーションの研究は、多数サンプルの迅速スクリーニングの可能性を示しています。1)サンプルの準備から結果を得るまでの時間を劇的に減らし、2)操作手順を簡便化する目的で、我々は全自動DNA分離のMagNA Pure LCを、ライトサイクラーのPCRと組み合わせて、百日咳の原因であるBordetella Pertussisに感染した可能性のある鼻咽腔スワッブで評価しました。このモデルシステムを特異性や感度、トータル時間、実践に要求されるものの局面から、従来のDNA分離や検出操作法と比較しました。

材料と方法

様々な年齢の患者からの鼻咽腔スワッブを採集し、300μlの滅菌 1 mM EDTA/0.09% NaCl溶液を含むバイアル中に移した。トータルゲノムDNAは市販のDNAアイソレーションキット及びMagNA Pure LCの両方を用いて調製した。MagNA Pure LCでのDNA分離のために、100μlのスワッブサンプルを激しくボルテックスし、機器のサンプルカートリッジのウェルに移した。すべてのケースで“ハイパフォーマンスプロトコール”を適用した。100μlの溶出バッファーで溶出し、5μlのゲノムDNAはMagNA Pure ソフトウェアのポストエリューションモジュールを使用して、自動的にライトサイクラーの予め冷やしてあるキャピラリーに移された。

ホットスタートPCRはライトサイクラー ファストスタートDNAマスター ハイブリダイゼーションプローブ キットを用いて40サイクルで行われた。IS481挿入物のプライマーと修飾ハイブリダイゼーションプローブは、最近のPCRプロトコールに記述されているものを使用した。

すべてのサンプルは同時に、従来のPCRとその後のDIG標識配列特異的オリゴヌクレオチドによる検出で、評価した。

結果と討論

ライトサイクラーによるスワッブ13検体の典型的な結果は、陰性、陽性コントロールと共に表1に記載されています。ライトサイクラーPCRの、指数的増幅の開始(cp値)は15-34サイクル内でした。4検体よりの8種の増幅カーブは図1に表示されています。スワッブ試料よりの精製DNAの品質を評価するために、ライトサイクラーPCR産物を2%アガロースゲルで泳動し、UVトランスイルミネーション下で撮影しました。

MagNA Pure由来の精製サンプルは図2A、標準的なDNA調製品は図2Bで示されます。2種類のソースからのDNAには、181 bpフラグメントの強度や非特異的副産物において、大きな違いはありませんでした。最も大事な事は、PCRサイクルを50回にしても、ライトサイクラーでは“擬陽性”増幅シグナルが見られなかった事です。

サンプル
  1. MagNA Pure LC
  2. ライトサイクラーPCR
  1. 標準的なDNA分離
  2. ライトサイクラーPCR
  1. 標準的なDNA分離
  2. 標準PCR
  3. ハイブリダイゼーション/DIG検出
  結果 結果 吸光度
#1 -- -- 0.137
#2 ++ ++ >3
#3 -- -- 0.139
#4 ++ ++ 2.170
#5 -- -- 0.128
#6 ++ ++ >3
#7 ++ ++ 1.611
#8 -- -- 0.150
#9 + + 1.474
#10 + + 2.857
#11 + + >3
#12 -- -- 0.122
#13 -- -- 0.130
#蒸留水 -- -- 0.125
B. pertussis陰性コントロール -- -- 0.131
B. pertussis陽性コントロール ++ ++ >3

結果は以下のように表示:--は検出できず、+は検出(cp値:30-40)、++は強く検出(cp値:30以上)

表1.ライトサイクラーシステムあるいは標準PCR増幅/検出技術を用いての、B. pertussisDNA分析における13の鼻咽腔スワッブサンプルの比較結果。



MagNA Pure LCのプロトコールは、ライトサイクラーPCRでのcp値によるデータ分析において、サンプル#9以外は、標準的なDNA精製キットよりも高い収量でした。システムの感度を増強するために溶出DNAを10μlまで増やし、その分PCR反応ミックス中の水を減らす事で、容易にパターンを変える事ができました。一方ではスワッブ試料の品質の変動、他方では特異的検出に要求される品質(量ではなく)を考慮した時、MagNA Pure LCとライトサイクラーシステムの組み合わせは、現在のプロトコールへの最も柔軟で正確な代替システムといえます(表2)。

その上、工程はスケールアップ可能で全自動のため、60%以上の時間が節約でき、操作ステップも減らせました。後者は、アッセイ内の妨害のため得られる擬陽性や擬陰性の数の上に対して、間接的な影響を与えます。

MagNA Pure LC* 標準的DNA分析*
ステップ 時間
(h:m)
手作業
の有無
ステップ 時間
(h:m)
手作業
の有無
コンタミの除去
0:10
DNA分離
1:45
試薬/プラスチック機器の充填
0:10
マスターミックスの調製
0:10
サンプルのロード
0:10
PCRチューブへのDNAの注入
0:05
DNA分離
0:50
マスターミックスの添加
0:05
キャピラリーへのDNAの注入
0:05
PCR反応、40サイクル
2:35
マスターミックスの調製
0:10
DNAの変性
0:15
キャピラリーへの注入
0:05
ハイブリダイゼーション
1:00
PCR反応、40サイクル
0:40
標識抗体の添加
0:30
シークェンス特異的検出
0:00
基質の添加
0:30
データ分析
0:10
OD測定
0:05
 
結果を得られるまで
2:30
  結果を得られるまで
7:00
 
*8サンプルの分離

表2.サンプル中のB.pertussisDNAの直接分離と検出のための、2種類の方法のワークフロー比較。


このシステムは、二色実験においていくつかのパラメータを組み合わせる事を可能にします。この実験は、MagNA Pure LCとライトサイクラーを共同させる事で、サンプル中のB.pertussisB.parapertussisを同時にスクリーニングできる事を示唆しています。それゆえ、この結果は他のバクテリア株にも応用できるものです。

Order INFO

製品名
製品番号
包装単位
希望価格
MagNA Pure LC機器
1台
ご照会
MagNA Pure LC DNAアイソレーションキット
1キット
(192回反応)
¥50,000
ライトサイクラー機器
1台
ご照会
ライトサイクラー ファストスタート
DNAマスターハイブリダイゼーションプローブ
1キット
(480回反応)
¥108,200

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