胸腺上皮細胞マーカー染色と組み合わせてTUNELを行う為の組織切片固定法 Fixation of Tissue Sections for TUNEL Combined with Staining for Thymic Epitherial Cell Marker

2 FEATURES and TECHNICAL TIPS

Key words:

市販のMABsと組み合わてのTUNEL、T-細胞、胸腺上皮細胞マーカー

Abstract:

T-細胞の欠失を明瞭に局在化するために、TUNELを市販の胸腺上皮細胞特異的なモノクローナル抗体と組み合わせて用いた。この研究の間に、我々はTUNELにおいて明瞭なシグナルを示し、より厳しい条件下での固定に弱いエピトープを保持した、凍結切片の固定法を確立した。

はじめに

胸腺における胸腺細胞の正および負の選択は、免疫系でのTリンパ球の働きを具体化することにおいて、重要な影響力を持っています。負の選択についての研究では、アポトーシス細胞が胸腺の皮質と髄質のどちらに存在するのかということが、もっとも興味のあるところです。TUNEL法はin situでアポトーシス細胞を提示する最適の方法で、他のマーカーのラベルとも組み合わされます。今回、胸腺での腫瘍特異的TCR-トランスジェ ニックT-細胞の欠失を明瞭に局在化するために、TUNELを市販の胸腺上皮細胞特異的なモノクローナル抗体と組み合わせて用いました。この研究の間に我 々は固定条件を確立し、優れた結果を得ました。

材料と方法

生検:Balb/cマウスにdexamethasone (0.1 mg/g体重)を腹腔内注射し、6時間後に屠殺し、胸腺を除去。一葉をOCTコンパウンドに包埋し、直ちに凍結。他の葉をフォルマリン溶液で固定、脱水酸化後、パラフィンで固定。

TUNELと免疫染色:パラフィン切片と凍結切片は共に厚さは4μm、ポリリジンコートスライドにマウント。TUNELはベーリンガー・マンハイムのIn Situ Cell Death Detection KitおよびIn Situ Cell Death Detection Kit, APで行った。TUNEL後、5 %の正常ヤギ血清でブロックし、皮質胸腺上皮細胞に対する抗体でインキュベート。標識二次抗体で検出した。

凍結切片上でのTUNELと免疫組織化学染色の組み合わせ法

  1. 凍結切片を4 μmの厚さに切断し、ポリリジンコートガラススライドにマウントする。
  2. 室温で一昼夜乾燥し、使用までラップをかけたまま-20℃で凍結保存する。
  3. 凍結ガラススライドを直接、室温で30分間1 %のパラフォルムアルデヒドバッファーに浸しておく。
  4. すばやくリンスし、1 % Triton X100(v/v)と1 % クエン酸ナトリウム(w/v)の溶液に4℃で2分間浸す。
  5. PBSで洗浄し、50μlのTUNEL反応液(TdT溶液とdUTP溶液、1+9)とインキュベートする。必要なら次に酵素標識抗体をかける。
  6. PBSで洗浄後、適切な正常血清の希釈液でブロックする。
  7. 必要な免疫組織化学染色を進める。

結果

図4.

フォルマリン固定-パラフィン包埋切片では明瞭で再現性のあるTUNEL染色が出来たが、上皮のエピトープは検出できなかった(図1A)。色々な抗原アンマスキング法を用いたが、エピトープを回復できなかった。これより、この固定法ではエピトープが破壊されたと見なされた。

一方、不固定(及びアセトン固定)凍結切片では、最高の上皮細胞の染色が得られたが、 TUNELの染色は大変弱かった(図1B)。TUNELではシグナルの強度は断片化したDNAの数に依存するため、シグナルの低さは小さく未固定(水溶 性)のDNA断片が運悪く失われたせいであると推測された。そこで上皮細胞エピトープを破壊せず、DNAを元の位置に保持できる固定を凍結切片に試み、最 良のシグナルを得た(図1 CおよびD)。

製品名 製品番号 包装単位
In Situ Cell Death Detection Kit
50テスト
In Situ Cell Death Detection Kit, AP
50テスト
TUF (Target Unmasking Fluid)
250 ml
Triton X-100
5 x 10 ml
100 ml

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